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ご挨拶

 近年、高齢者の認知機能低下と食事栄養との関連性が注目されるようになり、アルツハイマー病との関連においても、ビタミンEなどの抗酸化物、魚油の中のオメガ3系多価不飽和脂肪酸、ビタミンB12や葉酸による予防が注目されています。

 また代謝の面からはカロリー摂取過剰、インスリン抵抗性、酸化ストレス、細小血管増殖、ミトコンドリアの機能異常など、予防や治療に結びつく可能性を持った病態が明らかにされつつあります。認知機能の低下あるいは、アルツハイマー病と抗酸化物との関係、インスリン・糖尿病との関係、魚油などとの関係そのほか食べ物として摂取する栄養との関係など 研究の範囲はますます拡大しています。

 私ども研究ループでは、今日までの知見をもとに包括的な検討を行ない、アルツハイマー病の予防や治療の新たな地平を切り開くことを目標としております。さらにはアジア諸国と欧米諸国の遺伝的な背景や食事に示されるライフスタイルの違いの検討も行ってゆきたいと考えています。

 本サイトではそれらの研究成果や収集・吟味された情報を タイムリーに掲載いたします。どうぞお楽しみに。

自治医科大学大宮医療センター 神経内科 植木彰